大阪で開かれた知的資産経営セミナーに参加。知的資産経営WEEK2009の一環だそうだ。
基調講演は神戸大学大学院古賀先生の「日本型知的資産経営と知的資産経営報告書の課題~タブーへの挑戦」だった。知的資産レポートの3類型「1.北欧型モデル:マネジメント・ツールとしての知的資産経営報告書に焦点 2.アメリカ型モデル:ファイナンス・ツールとしての知的資産経営報告書に焦点 3.日本型モデル:両社の統合的コミュニケーション・ツールとしての知的資産経営報告書の普及」の説明。それぞれの目的で知的資産経営報告書を開示した企業3社の解説。
「各社それぞれの作成目的があるが、それらは旧来のルールや価値観などタブーに対する挑戦である。」といった内容だ。
次に帝国データバンクの松本誠一氏と(有)ツトム経営研究所代表の森下ツトム氏の「知的資産経営報告書 私達ならこう作る」というテーマで、作成支援の実状や評価者や作成企業の視点からみた報告書のあるべき姿や私ならこう作るとして現在製作中の企業の事例という話だった。森下先生は織田信長の知的資産についての話で、参加者から織田信長が知的資産経営報告書を作成していたらどうなっていたであろうかという質問があった。森下先生曰く「光秀に対処できたでしょう」
最後は山口大学の内田先生の「明日からできる知的資産経営(ケーススタディ)」山口の企業の事例を使って知的資産のストックとフロー(ストックを他のストックに変換すること)の図を描くこと。それを分析して事業課題を明らかにするというものだった。
事例の話はとても面白かった。中小企業に共通の問題がよく分かる。それぞれの会社の問題というのはこのように共通の問題と個別の問題が絡み合っているのだろう。