娘が家をでて1人暮らしをすることになった。学校の近くに住みたいというのが理由だ。確かに片道1時間30分は負担でもあるし、時間の無駄だと思う。ここ1ヶ月くらい部屋探しをしている。駅と学校の近くで、お金の制限付き。最近の痛ましい事件多発でこちらも神経質になる。
なんどか現地に行って何箇所かの部屋をみて、気付いた。部屋が明るくないと嫌なのである。娘ではなく、私の方が。古くても、そんなに広くなくてもいいけど、明るくないのは嫌。住むのは私ではなく娘だし、学生の娘が昼間部屋にいることはほとんどないのに。新しくて広い部屋を見ても、暗いと、こんなところで暮らすのかと気持ちが暗くなる。
そういえば昔、映画を見ていて、導入部があまりにも暗いので、耐え切れず出たことがある。後にその映画がアカデミー賞の何かの賞を取ったことがわかり、人に笑われた。
暗いのが嫌いなのだ。大阪のミナミの生まれで小学校のころは友達と高島屋で文房具を見たり、お店のエスカレータで遊んだりしていた。道具屋筋にある友達のところへ行くには、難波の高島屋の前を通らなければ行けないし、阪町の友達の家で遊んで帰るときは、阪町の飲み屋の前を通らないと帰れない。今は知らないが阪町は昔は食べ物屋や、小さなバーがいっぱいある飲み屋街だった。小さいときから店の前の盛塩は見慣れていた。
明るい人が回りに多かったのか、どうかは定かではないが、私自身子供のころは大人しい子供だった。この話をすると皆笑うのだが。
今回の部屋探しで自分の思いがけない部分に気が付いた。暗いのは嫌いなのだ。景色だけではなく、全て。人については性格の派手な人よりおとなしい人の方が好き。でもおとなしいのと暗いのは違う。
最近の出色の勉強会で自分のことを認識しましょうという話があった。詳しくは省略するが自分の事がいちばんわからない。だから自分が何にこだわり、何が好きで、何が嫌いなのかを探りましょうということだ。娘の部屋探しから自分のこんな一面が見えてくるとは。ちょっと嬉しいクリスマスプレゼントだった。
今年の最後になって一つでも自分のことが分かり良かった。F先生一つ見つけましたよ。あとは来年の宿題です。